アニマ*は、日本の文化と私の生まれ故郷である下諏訪町、長野県諏訪の地 域から、深く影響を受けて生まれた空想の動物です。日本のヘソとも言える ところに位置する諏訪は、諏訪湖をとりまく数々の河川と山々、いで湯湧く自 然豊かな地域として、また、神道においても、諏訪大社により重要な聖地のひ とつと位置づけられています。 日本では今日もなお、おもに神道と仏教の宗教が同居し、私たち日本人は、 ある崇敬の念を強く持ち合わせています。その感覚とは、生活や自然といっ た、存在するものの中に根差したもので、人と自然との間に、指標となる特別 な生き物や、査神者(さにわ)といった精霊のような存在を見てとるのです。 アニマはメッセンジャー。鹿の身体に猫の顔と足、トナカイに似た、木の枝や 草木のような角をもった、使者の役割を担う生き物です。 アニマは私の手を通して、生き物、自然、神秘の三位一体を成すかたちで姿 を現しました。動物の体、植物の角、無形であるインスピレーションを象った 実態として。アニマは、それぞれの異なる生物の境界に位置しています。アニ マはその異なる世界同士を繋ぐ神聖な扉を開けて、繋がり合うことを可能に します。それを望む者に。

アニマ* イタリア語でANIMAは『魂』の意味